3月19日文学座アトリエで、マリア・アイリーン・フォルネス作「 Fefu and Her Friends 」を見た(翻訳/ドラマトゥルク:添田園子、演出:エリーズ・トロン)。

文学座アトリエの会公演。ネタバレあります注意!
8人の女、ある3月の一日。
旧友たちがフェフの家へとやってくる。
彼女たちは教育に芸術を取り入れようと資金集めを企画し、そのプレゼンテーションの練習をしている。
女たちは互いの存在を喜び合い、それぞれの内面に抱える不安、そして希望を吐露してゆく(チラシより)。
3部構成で、2部は立って観劇とのこと。アトリエに入ると、まず抽選で、第2部でどのグループに入るか決められる。中はいつもと全然違う造り。
入ってすぐが書斎らしい。奥に客席、手前が応接間でソファなどがあり、客席はリビングとのこと。
フェフが、シンディとクリスティーヌの相手をしている。彼女が夫との関係について奇妙なことばかり言うので、二人は困惑。しまいに猟銃で庭の男に向かって撃つのでクリスティーヌは腰を抜かすばかりに驚くが、彼女は「空砲じゃないかしら。弾は入ってるかどうかわからない」などと言う。飲み物を勧められたクリスティーヌはグラスに氷を入れ、それをつまんで舐める。それを見たフェフは「あら、手が濡れるじゃない、棒があるわ、氷に棒を刺してあげる」
そこに次々と友人たちが到着。ド派手な青い衣装のエマ、メガネをかけて快活な感じの女性、髪が短くて服装も男っぽいポーラ、車椅子のジュリアもいる。彼女が事故に合った時、そばにいたので、シンディは笑えない。その時のことをクリスティーヌか誰かに話す。誰かが鹿を撃ったら、鹿とジュリアが倒れた、鹿は死んだが、ジュリアは脳に損傷を受けて車椅子になった。その後、ジュリアはひどい妄想に始終悩まされている。最後に入って来たのがセシリア。かっちりした赤い上着に赤いブラウス、赤っぽいスカートで、最もフェミニンな恰好。
8人そろったところで、これからやることを相談する。
<2部>
私たち「馬グループ」は、まず寝室に案内され、次にキッチン、そして庭、最後に書斎へと移動して、目の前で演じられる芝居を鑑賞。

寝室:ジュリアがベッドで寝ている。突然目を覚ましてしゃべり始める。誰かに見張られ?詰問され?時々頬を叩かれているらしい。すべては彼女の妄想のようだ。メガネの女性がスープを持って来ると、彼女は普通に会話する。
キッチン:メガネの女性がスープを作っていて、小テーブルにポーラがいる。彼女はノートを見ながら話す。恋愛における時間経過について。一つの恋愛は7年半続き、その2年目?には後悔が始まるとか、その間に次の恋が始まることもある、とか。二人は冷凍庫の製氷皿の氷に一つずつ棒が刺してあるのを発見、これ何?!いろいろ想像して笑う。
メガネの女性がスープをジュリアに持って行くと、セシリアが入って来るが、ポーラが一人でいるので二人共当惑して立ちすくむ。二人は恋仲だったが、しばらく前にセシリアがポーラを振ったらしい。セシリアは「電話しようと思ったけど時間がなくて・・私も会えなくて寂しかった」と言うが。
<庭>
エマとフェフが庭仕事の恰好をして野菜などを運んで来る。エマが変なことを言い出す。会社なんかで男と女が仕事の話をしてる時、二人共、相手が性器なんか持ってないかのように話すの変だと思わない?などと。・・
<書斎>
シンディとクリスティーヌ。クリスティーヌはフランス語の本を読んで勉強しているようで、時々音読する。シンディが昨夜見た妙な夢の話をする。
<休憩>
全員そろい、何かの催し物でやるスピーチを何人かがやる。その後休憩してコーヒーを飲もうと皆がキッチンに行くと、突如照明が暗く青く変わり、まるで夢遊病のマクベス夫人が登場するかのような雰囲気の中、ジュリアが歩いて来る!シンディ?が一人だけ近くにいるが、気づかず、砂糖入れの蓋を開けて中を見、戻してキッチンに歩いて戻ってゆく。これはシンディが見た幻かと思ったが、その後、本人がジュリアに直接「あなた、歩けるのね。さっき歩いてるのを見たわ」と言うので現実だとわかった。そう言われたジュリアは少したじろぐ。やはり彼女は歩けるのか・・??。
ポーラが貧乏だった学生時代の辛さについて語る。みんなと違って休みに外国になんか行けなかった・・。先に帰るはずだったセシリアが戸口でそれを聴いている。涙ぐみつつ話し終えたポーラが、顔を洗って来る、とキッチンの方に行きかけると、セシリアが歩み寄り、彼女を抱き締めて口にキスする。それをみんなが見ている。ポーラがキッチンに去ると、セシリアは後を追う。どうやら二人は、この後よりが戻るらしい。
フェフが猟銃を手に庭に出る。皆がソファに座っていると銃声が聞こえるのでみんな飛び上がる。フェフが白いウサギをつかんで入って来る。舞台中央に客席を向いてジュリアが車椅子に座っており、額に手を当てると血がこびりついている。手のひらにもついている。それを見ると彼女は気絶(?)。みな、異変に気がついてジュリアのそばに近寄る。暗転。
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ジュリアは死んだのか??一体どうなってる??観客を置き去りにする芝居はままあるが、この作家がこの作品で何を言いたいのかさっぱりわかりません。客席の人々も、皆さん憮然とした表情でした。
翻訳は驚くほど直訳調。それはいいけど、タイトルが英語のままなのはいただけない。
役者では、フェフ役の高橋紀恵さんとポーラ役の小石川桃子さんが、やはりうまい。でも役者がよくても作品がこれでは観劇の楽しみというものがありません。




